「光ファイバー × 超高密度無線 × エッジ電源」
既存の「電話線」や「テレビ線」を工夫して使う時代から、通信専用の「光ファイバー」をゼロから引く時代へと進化した。
【1980年代末〜】 ISDN(デジタル電話回線・低速)
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【1990年代末〜】 同軸ケーブル(CATVインターネット・中速)※固定回線ブロードバンドの先駆け
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【1990年代末〜】 ADSL(アナログ電話回線の高度利用・定額ブロードバンドの爆発的普及)
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【2001年〜現在】 FTTH(光ファイバー回線・超高速、2008年以降の絶対的エース)
既存線(メタル)の限界挑戦 ~ 光という新素材で限界を突破
| 技術名 | 使用する物理ケーブル | 通信速度の目安 | 特徴と技術的関係 |
| ISDN |
銅線(従来の電話線) |
64kbps 〜 128kbps |
デジタル電話の元祖。 アナログ音声をデジタル化して伝送。1本の電話線で電話とFAXを同時利用できる画期的技術
⇒Webの画像化に伴い速度不足 |
| ADSL |
銅線(従来の電話線) |
1Mbps 〜 50Mbps程度 |
メタル回線の限界突破。 ISDNと同じ銅線を使用しつつ、人間が耳で使わない「高い周波数帯」をデータ通信に使うことで高速化。 ⇒基地局からの距離にて遅延 |
| 同軸ケーブル |
銅線(TV用のシールド線) |
10Mbps 〜 数百Mbps |
CATV網の有効活用。 ケーブルテレビの有線放送ネットワークを利用してネットに接続。電話線(ADSL)より外部ノイズに強く、当時としては安定した中高速通信を実現した |
| FTTH |
光ファイバー |
1Gbps 〜 10Gbps以上 |
究極の通信インフラ。 電気信号ではなく「光」でデータを送るため、距離による劣化やノイズが一切ない。メタル回線の限界をすべて過去にする技術として君臨。 |
ISDN→ADSL
・デジタルへの処理方式
・使用する周波数
⇒既存通線(NTTの銅線/メタル線)への工夫/速度を数百倍に向上
ADSL/同軸ケーブル→FTTH
銅(電気信号)による地球上の物理的ノイズや距離の壁←ガラス(光信号)へ刷新]2. 各技術の概要と技術的関係(メタルから光へ)
3. 今後の課題
FTTH(固定)と5G/6G(移動体通信)の完全な協調・融合
① メタル回線(ISDN・ADSL)の完全終焉
- ADSL: NTTのフレッツ・ADSLは、光回線エリア/2025.1.31/サービス完全終了
- ISDN: NTTのISDN(INSネット)のデータ通信モードは2024年終了、残る音声通話サービスも2028年12月31日をもってすべて終了(廃止)。
⇒明治以来の伝統的電話網(メタル)維持限界
② FTTH(光回線)の次なる進化
- 「1Gbps(既存の)」から、「10Gbps(フレッツ光クロスなど)」や「20Gbps」といった超高速・大容量帯域へのシフトが一般家庭でも進む。
- VR/AR、メタバース、8K動画、生成AIの日常的な利用、自動運転の制御など、未来のクラウド社会を支える絶対的な「血管」として、FTTHの重要性はさらに高まる。
③ 同軸ケーブル(CATV)の「光化(FTTH化)」
- 既存の同軸ケーブルは上り(送信)の通信速度が出にくい。ケーブルテレビ会社も「FTTH方式」へとエリアごとに設備アップグレードを進められている。
④ モバイル(5G/6G)との役割分担
- 「工事不要のホームルーター(5G)」や「スマホ」が普及しても、それらの電波をキャッチする最寄りの基地局の裏側は、すべてFTTH(光ファイバー網)に繋がっている。無線通信がどれだけ進化しても、それを根本で支える固定インフラとしてFTTHが廃れることはない。
7G(2030年代)へ向かう通信エンジニアリング
FTTH/光の現場力”を基盤に、電源・低遅延・高周波・スマート保守の知識を統合する方向へ進む。“現地現物 × 手解き(GPs)”といった視点もフォーカスに移行期とされる。
1. 移行期(2025〜2035)の流れ
「光ファイバー網の再構築と密接に結びついた“総合インフラ化”」 ~7G時代~
- 超高密度スモールセル化(基地局の数が10〜50倍へ) 7Gではテラヘルツ帯(THz)を使うため、 - 電波の到達距離が短い - 遮蔽物に弱い - セル半径が極端に小さい ⇒街中・建物内・工場内に“無数の小型基地局”が必要**になります。 光ファイバーの引き込み需要が爆発的に増える。
- 光ファイバーのバックホール化が完全必須へ 7Gのスモールセルは、 - 10Gbps〜100Gbps級のバックホール - 1ms以下の遅延 が求められます。 → **同軸(HFC)は限界。FTTHが絶対条件。
- エッジ電源・UPS・マイクログリッドの重要性が急上昇 基地局が増える=**電源管理が通信の中心課題になる**。 - 屋外小型基地局の電源確保 - 停電時のバックアップ - PoE++ / DC給電の拡大 - エッジサーバーの電源安定化 → **通信エンジニアは“電気 × 通信”のハイブリッド職種へ進化。
- 光施工は「土木 × 電気 × 通信」の総合職へ 7G時代の光施工は、 - 光ケーブル布設 - 屋外筐体の設置 - 電源工事 - スマート保守(AI・センシング) の一体化。
→ **FTTH施工班の価値はむしろ上がる。
2. 今後10年で注力すべき5領域
- 光ファイバーの高密度化・高心数化への対応 - 200心〜1728心の高心数ケーブル - マイクロダクト工法 - 空配管の再利用 - 低曲げ損失ファイバー(G.657) → “光の取り扱い精度”が施工班の価値を決める。
- 10G/25G/50G-PONの知識 7G時代の固定回線はPONが主流。 - XGS-PON(10G) - 25GS-PON - 50G-PON(2030年代) **→ ONU・OLTの世代差を理解することが必須。
- 電源(AC/DC)・PoE++・UPSの基礎 7Gは“電源の時代”でもある。 - 屋外筐体の電源工事 - PoE++(90W給電) - DC給電(−48V) - 停電時のバックアップ **→ 電気工事士の知識が通信施工の標準になる。
- スマート保守(AI × センシング × 遠隔監視) - 光損失の自動監視 - ONU/OLTの遠隔診断 - AIによる故障予測 - ドローン点検(外線) **→ “現場に行く前に故障を把握する”時代へ。**
- 建物内インフラ(LAN・WiFi・同軸)の統合知識 7G時代は「宅内ネットワーク」がボトルネックになる。
WiFi 7,8 - LAN配線(Cat6A〜Cat8) - 同軸再利用(MoCA) - ONU/ルータの最適配置
FTTHのフィールド⇒“宅内ネットワークの最適化”まで担当する。
3. 手引き(Guidance)× 手順(Procedure)× 手続き(steps)
7G時代の現場教育
7G施工のGPsモデル(海生さん向けに最適化)
Guidance(Y軸) :品質・安全・快適性(光損失・電源安定・施工美観) - **
Procedure(X軸):工程・スパン・時系列(布設→融着→測定→宅内) - **
steps(Z軸) :現場ごとの状況判断(建物構造・既存配線・電源位置)
→ “情と知のマッピング”
4.まとめ
7G移行期における通信エンジニアの進路
7G時代の通信エンジニアリング - 光ファイバーの需要はむしろ増加 - 電源・エッジ・無線の統合が進む - スモールセル化で施工量は10倍規模へ - 同軸は縮小、光が主役
フィールドエンジニアの注力
高心数光・PONの知識 - 電源(AC/DC・PoE) - スマート保守 - 宅内ネットワーク最適化 - 施工の“美しさ”と“再現性”
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